全日本合唱コンクールに寄せて
- Syotaro Miyamoto
- 2024年10月27日
- 読了時間: 3分
10/26〜27 大宮ソニックシティにて全日本合唱コンクール全国大会が行われました。
会場は超満員で熱気に包まれる中、気迫ある演奏が繰り広げられました。
「声」は最も直接的で、人の心にダイレクトに訴えかける楽器だということを再認識しました。地道に積み重ねた努力と、そこから生まれる豊かな音楽に私自身何度も心が震え、幸せな気持ちになりました。これは演奏に「芸術」が宿っていたからだと思います。並大抵でできることではなく、「芸術」の本質については私がいつも考えていることです。
想いを馳せた時間、生きている人との関わり、先駆者へのリスペクトなど、様々な思考や行動が精神となり、音楽に表出されるはずです。それらに到達できた時、一つの芸術の形になると思います。
また芸術は極めれば極めるほど「隠されていく」とも思っています。言語化できない音楽ほど素晴らしいものはありません。音楽でしか語ることのできない何かがあるのです。
たくさんの感動、そして学びをありがとうございました。
そして今回、この特別な晴れ舞台で3校が私の作品を披露してくださいました。
星野高校音楽部のみなさん、会津高校合唱団のみなさん、そして松山女子高校音楽部のみなさんとの出会いはかけがえのないものでした。
星野高校の佐々木先生は、あい混で初演した「アモールファティ」を聴いて委嘱の連絡をくださいました。当時(今もですが)駆け出しだった私は、チャンスをものにすべく必死で曲を書いたのを覚えています。先生にごちそうになった川越のうなぎは忘れられません!
生徒さんはとても熱心で、質問もたくさんしてくれて、曲を分かろうとしてくれるのがとても嬉しかったです。そして演奏を重ねていくたびにやわらかく解放されていく表情!とても素敵でした。


会津高校の「伝統」はいつも私を高めてくれます。2年連続で曲書かせていただけることはとても幸せな反面プレッシャーもありましたが、大竹先生はじめその周りのみなさんがとても温かく、安心して作曲することができました。先生の言葉は本当に温かいんです・・・。
生徒さんはとても落ち着きがあって、レッスンのときの吸収力には驚かされました。伝統を継ぐための努力には頭が上がりません。定期演奏会でにじみ出る個々の実力の高さと、たまに見せる高校生らしい純粋さ、ずっと胸に残っています!


最後に松山女子高校、吉田先生とはいつも長電話をしてしまいます(笑)先生が秘める想像力は、楽譜のポテンシャル以上の音楽を引き出してくださいました。生徒さんとはあまり直接話せる機会は無かったですが、それでも感じ取れる天真爛漫な姿から生まれる音楽は無限大でした!定点観測を通して出会えたこと、プログラムにも書いてくださいましたが、本当に幸せです。


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